私は、英語の「読み」を本格的に身につける最初のタイムリミットは小4の夏休みまでだと思っている。
理由はシンプルで、小4の2学期から国語の授業でローマ字を学ぶからだ。
ローマ字を先に覚えてしまうと、「英語=ローマ字読み」という感覚が刷り込まれてしまう危険がある。
例えば “bus” をローマ字で読めば「ブス」だが、英語では「バス」。“note” もローマ字なら「ノテ」だが、実際は「ノート」と読む。
こうした違いを無視してローマ字読みで処理してしまうと、英語本来の綴りと音の関係をつかみにくくなり、その後の英語学習に影響してしまうと思う。
だからこそ、ローマ字に出会う前に、英語を英語として読む感覚を身につけておくことが大切だと思うのだ。
ローマ字読みと英語読みの決定的な違い
教材的な例を挙げるとmagic Eが分かりやすい。
“cap” は「キャップ」だが、“cape” になると最後の “e” が母音を長くして「ケイプ」になる。
ローマ字に引っ張られていると「カペ」と読んでしまいがちだ。
けれど、英語本来のルールを知っていれば「ケイプ」と自然に読める。
日常で感じた英語読みの力
我が家でも、長男(小4息子)が最近「NATO」という単語に出会ったときが印象的だった。
ローマ字読みなら「ナトー」だが、自然に「ネイトー」と読めていた。
また、生成AIで話題の「Gemini」もそうだ。
日本語では「ジェミニ」と表記されるが、英語では「ジェミナイ」と読む。
こうした固有名詞の違いも、英語を英語として読む感覚があるかどうかで理解の仕方が大きく変わるのだと思う。
小4の夏休みまでにしておきたいこと
英語の「読み」を身につけるために大事なのは、音と文字を結びつける働きかけだと思う。
具体的には、動画を見るときに字幕を必ずつけること。
これだけでも、耳で聞く音と目で見る文字のつながりを自然に体験できる。
フォニックスもやれるならやった方がいいが、完璧に暗記する必要はない。
むしろ、英語のつづりを見て「なんとなくこういう音になりそうだ」と感じられる感覚の方が大事だと思う。
ここで一番避けたいのは、ローマ字が最初の「英語の読み」として刷り込まれてしまうこと。
日本語の五十音では表せない音を、身体で知っておくことが、長い目で見て英語学習の基盤になると感じている。
まとめ
小4の夏休みまでに英語読みをスタートできるかどうかは、その後の学びに大きく影響すると思う。
ローマ字に出会う前に、英語は英語として読む感覚を持っておくこと。
これが、最初のタイムリミットだと私は考えている。
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