スマイルゼミには「漢字コレクション」というものが用意されているのだけれど、これの活用をどうするか悩んでいた。
月の講座はその日のミッションとしてサジェストされるのでルーチンに組み込みやすいのだが、「漢字コレクション」に関しては使い手に委ねられていて、親が何もアクションを打たないと活用しきれないで終わる。
そのため、我が家ではこの機能の徹底攻略法を考えた。
漢字コレクションとは?
「漢字コレクション」は、スマイルゼミ小学生コースに搭載されている漢字学習コンテンツ。
学年ごとに配当されている漢字を、タブレット上で
- 書き順どおりになぞる
- 自分で書いて判定してもらう
- ミニテストで理解度を確認する
という流れで学んでいく。
漢字ごとにメダルシステムが用意されており、学習の進度や定着度が可視化される。
メダル | 条件 | 意味 |
---|---|---|
赤メダル | 漢字練習(学習)をすると獲得 | インプット完了の証 |
銀メダル | ミニテストに1回正解すると獲得 | 最初の定着を確認 |
金メダル | ミニテストに2回正解すると獲得 | 確実に定着した状態 |
「書き順・とめ・はね・はらい」を厳しく判定してくれるため、手書きの感覚を保ちながら確実に反復できるのが特徴だ。
7種類のミニテストと期待できる効果
ミニテスト名 | 特性 | 関連する記憶メカニズム | 見込める効果 |
---|---|---|---|
おさらいチェック | 忘れかけの漢字を5問出題 | エビングハウスの忘却曲線に基づく「タイミング復習」 | 忘れる直前に思い出すことで、記憶が強固になる(間隔反復)。 |
得意な漢字 | 自信のある漢字を出題 | 自己効力感(self-efficacy) | 「できた!」体験を積み重ねることで学習意欲が高まり、モチベーション維持につながる。 |
3年生のおさらい | 過去学年の漢字を振り返り | 長期記憶の再活性化 | 古い記憶を呼び戻すことで定着度が強まり、知識の「抜け落ち」を防ぐ。 |
さいきん習った漢字 | 習ったばかりの漢字を出題 | 初期定着(短期→長期への移行) | 習得直後の繰り返しによって、短期記憶から長期記憶へスムーズに移行できる。 |
トレーニング | 習った中からランダム出題 | ランダム練習効果(interleaved practice) | 順序立てではなく混合して学ぶことで、記憶の検索力が高まり、応用力がつく。 |
まちがいやすい漢字 | 混同しやすい字形や意味を出題 | 想起練習+エラーベース学習 | 間違えやすいポイントを繰り返すことで、エラーから学習し、より正確な記憶が形成される。 |
実力テスト | 全体の力試し | テスト効果(testing effect) | 実際にテストを受けること自体が記憶定着を促進。弱点発見にも役立つ。 |

我が家の活用プラン
期間 | 学習内容 | ポイント |
---|---|---|
1〜41日目 | ・漢字練習(赤メダル)5文字 ・ミニテスト1種類(曜日ローテーション) | 小4の漢字202字を41日で一巡。インプットと軽いアウトプットを両立。 |
42日目以降 | ・ミニテスト2種類(曜日ローテーションで組み合わせ) ※同じテストは1日に繰り返せない | 本格的にアウトプット中心へ。弱点補強+モチベ維持を意識した設計。 |
学習効果の見積もり
- 1日あたり接触する漢字はおよそ10字分
- 365日続けると、3,650回の接触
- 小4の漢字202文字で割ると、1文字あたり18回想起することになる
エビングハウスの忘却曲線を考えると、18回の想起練習は定着に十分な回数。
インプットとアウトプットの両面をうまく押さえた学習法になる。
ローテーション表(42日目以降)
曜日 | ミニテスト1 | ミニテスト2 |
---|---|---|
月曜 | おさらいチェック | 得意な漢字 |
火曜 | 得意な漢字 | 3年生のおさらい |
水曜 | 3年生のおさらい | さいきん習った漢字 |
木曜 | さいきん習った漢字 | トレーニング |
金曜 | トレーニング | まちがいやすい漢字 |
土曜 | まちがいやすい漢字 | 実力テスト |
日曜 | 実力テスト | おさらいチェック |
「ミニテスト1は7種類を順番に回す」「ミニテスト2も同じく順番に回す」とシンプルに決めた。
これなら子どもが迷わず、親も声かけしやすい。
継続のコツ
家庭学習を継続させる上で大事なのは「今日はこれをやる」と明確になっていること。
これは心理学的にも根拠がある。
- 習慣化の法則:きっかけが固定されると行動しやすい
- 意思決定の疲労:迷いをなくすと継続率が高まる
- 実行意図:具体的に決めておくと行動が実行されやすい
曜日ごとの固定は、この仕組みにぴったり合う。
まとめ
- 漢字コレクションにはメダルシステムと7種類のミニテストがあり、いずれも記憶定着を助ける仕組みがある
- 赤メダル練習で一通りインプットしたら、ミニテストをローテーションで回す
- 1年間で1文字あたり18回想起でき、定着率が高まる
- 曜日で固定すれば子どもも迷わず、習慣化できる
「続けられる仕組み」を先に作ることで、家庭学習が自然に日常に組み込まれていくと感じた。
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