中学受験をやめた理由。葛藤の末に選んだ「しない」という選択

デジタル×ミニマルLife

小2の頃のいじめをきっかけに、「公立中では不安かもしれない」と思い、本気で中学受験を考え始めました。資料を集め、学校説明会にも足を運び、期待をふくらませた日々。それでも最終的に、我が家は「しない」という選択をしました。葛藤の末に決めた理由を、ここにまとめてみます。

きっかけは小2のゴールデンウィーク

小2のゴールデンウィーク頃、学校から電話がかかってきて、息子(長男)がいじめに遭っていると知らされました。本人からは全く聞いていなかったので、本当に驚きましたし、不安な連休を過ごしました。

思い返すと、その少し前に私が仕事から帰ってきた時、静かに泣いていたことがありました。でも理由は話してくれなくて…。今思えば、すでに学校で辛いことがあったのかもしれません。

このまま公立中学に行ったら、もっと酷いいじめに遭うのではないか――そう考えるようになり、私立中学も視野に入れることを意識し始めました。

本気で情報収集を始めた日々

最初に調べたのは「自宅から通えそうな範囲の私立」と「英語で受験できる学校」でした。おうち英語で育ってきた息子には、せっかくなら英語を活かせる環境が良いのではと考えたのです。

探していく中で心惹かれたのは探究型の学習。従来の詰め込み教育ではなく、子どもの自主性を尊重する学び方に魅力を感じました。ただ後に「息子には合わないかもしれない」とも思うようになりました。

不安材料もありました。受験勉強のハードさ学費の問題です。実際には、近隣の4校を見学に行き、学校の雰囲気に触れるたびに期待も膨らみました。

それでもやめた理由

中学受験を考えた背景には内申点制度への不信感もありました。ある本を読んで制度の仕組みを具体的に理解し、漠然とした不安が一層強くなったのです。

けれど冷静に考えると、息子には不利な条件が多いことに気づきました。精神的に幼く、3月生まれの早生まれ。自閉傾向もあり、日本語の語彙の発達がゆっくりで英語優位。国数理社で勝負する中学受験は厳しいと判断しました。むしろ英語が受験科目になる高校受験の方が現実的だと思ったのです。

さらに経済的な問題。私立に入れるなら次男も同じく…と考えざるを得ず、年間100万円強×2人分は現実的に厳しすぎました。通学時間も長くなるより、近場の学校に通って自由時間を楽しむ方が本人に合うと思いました。

いじめの問題についても、小学校の対応がしっかりしていたおかげで3年生には解決しました。私立に行ったからといっていじめがなくなる保証はなく、もしお金をかけて行かせた先で再びいじめが起きたら…と考えると、その方が救いがないと感じたのです。

内申点制度への不安が完全に消えたわけではありませんが、全く対処できないものでもないと思うようになりました。

今の気持ちとこれから

今のままだと内申点はボロボロになりそうなので、まずは学校の成績を上げるための工夫を研究し始めました。受験勉強ではなく、日常の学びの中でどこまで伸ばせるかを試す方が、今の我が家には合っているのだと思います。

これで良かったのかどうかはまだ分かりません。でも冷静に考えると、今の生活に中学受験を組み込むのは現実的に無理だったと思います。だからこそ、「受験をしない」という選択がしっくりきているのです。

中学受験をしないという選択肢もある――そのことを、今の自分は伝えたいです。東京都下に住む我が家の地域では中学受験率は1割ほど。地域や家庭環境によって判断は変わるかもしれませんが、私たちにはこの選択が自然でした。

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