子どもの英語学習にYouTubeを取り入れるかどうか、悩んでいる人は少なくないと思う。動画は玉石混交であるし、日本語コンテンツに流れてしまうリスクもある。
我が家はいろいろ検討した末、YouTube kidsを導入した。YouTubeを取り入れたことで、息子たちがバイリンガルになったと言っても過言ではないと感じている。そのきっかけになった方法と、絶対にやっておくべき裏技を紹介したい。
なぜ最初はYouTubeを避けていたか
おうち英語を始めたばかりの頃、我が家はYouTubeをあえて避けていた。理由は二つある。ひとつは、コンテンツが玉石混交であること。もうひとつは、子どもに端末を渡すと気付いたら何時間も日本語の動画を観てしまうリスクだ。
だから最初はDVDやNetflix、英語アプリなど、コンテンツが限定されるものを選択していた。安心感はあったが、一方でコンテンツ量としては限界があった。
一方で、YouTubeには教育的にも魅力的な動画も多いので、いつかはうまく活用したいと考えていた。今回は、我が家がYouTubeのデメリットを回避しながら良いとこどりができた裏技を紹介したい。
裏技1:YouTubeに日本語動画が出てこなくする方法
iPad自体の設定を変えることで、YouTube Kidsに表示される動画はほぼ英語だけになる。
YouTubeアプリ側の設定では不十分で、このiPad自体の設定変更こそがポイントだ。
設定方法
- iPadで「設定」アプリを開く
- 一般 > 言語と地域 を選択
- iPadの使用言語を English に変更
- 地域を United States(または他の英語圏)に設定 — ここがポイント!

効果
- 日本語の動画が表示されなくなる
- 子どもが自分で動画を選んでも、必ず英語コンテンツになる
- その結果、「世の中の動画はほとんど英語なんだ」という感覚が自然に身につく
- 興味のある動画を楽しむためには英語が必要、という刷り込みが潜在的に行われる
ここで大事なのは、「自分で選んだ」動画がすべて英語になるという点だ。親が与えたものではなく、自分の興味から選んだものである分、吸収力も全く違うと感じている。
英語と日本語の存在感を比較
世界規模の実態として、英語は多数派である。以下に具体的な英語と日本語の使用状況をまとめた。
英語 | 日本語 | |
---|---|---|
言語人口 | 約19%(15億人) | 約1.6%(1.26億人) |
インターネット上の言語 | 約49% | 約2.6% |
YouTube上の言語 | 約66%(上位チャンネル250本のうち) | 約3%(推定) |
日本にいると、英語の動画などは勝手にフィルターされて日本語の動画ばかりが出てくる。けれども世界的に見れば、それはむしろ不自然だ。子どもに英語が多数派であるという認識を持たせるためにも、この設定はぜひ試してみてほしい。
裏技2:YouTube Kidsで見せたいコンテンツが優先表示されるようにする方法
YouTube Kidsは子ども向けに安全設計されているため、一部の人気チャンネルは最初から表示されない。また、何も設定しないでおくと、娯楽重視の動画ばかりが表示されてしまう。そこで便利なのが「親からのシェア」だ。
手順
- 親の端末で通常のYouTubeアプリを開く
- 見せたいチャンネルを表示(例:MrBeast)
- 右上の3点リーダーをタップ
- 「子供といっしょに」を選択
- 表示される子供のアカウントから共有したい子供を選択
これで子ども用アカウントでも、そのチャンネルが見られるようになる。
我が家の息子たちはMrBeastの動画が好きで、この方法でシェアしている。また、親がシェアしたチャンネルはYouTube kidsの目立つところに表示されるので、子供が興味を持ちやすい。

効果
- YouTube Kidsに表示されないチャンネルを見せられる(例:MrBeast のような人気チャンネル)
- 親が見せたい動画を積極的にシェアでき、優先的に表示されるようになる
(例: kurzgesagt のような科学系チャンネル) - ただし、選ぶのはあくまで子ども自身。自主性を守りながら興味を広げられる
我が家の使い方のスタンス
- 親が与えるだけでなく、子ども自身が「自分で選んだ」と思えることを重視している
- 英語学習というより、娯楽として自然に楽しめる環境づくりを優先している
- 自分で興味を持った動画だからこそ、語彙も身につくし内容も頭に入る。
裏技まとめ
裏技 | 方法 | 効果 |
---|---|---|
裏技1 | iPad自体の「言語」をEnglish、「地域」をUnited Statesに設定 | 日本語動画が出てこなくなり英語だけの環境になる/「英語が世界の多数派」という感覚が身につく/子どもが自主的に選んでも安心 |
裏技2 | 親の端末のYouTubeアプリから「YouTube Kidsで開く」でチャンネルをシェア | YouTube Kidsに表示されないチャンネルを見せられる/親が選んだ動画を優先的に表示しやすい/選ぶのは子ども自身で自主性が保てる |
まとめ
YouTubeは玉石混交であるし、日本語に流れるリスクもある。だからこそ、導入に工夫が必要だと思っている。
今回の二つの裏技――
1. YouTubeに日本語動画が出てこなくする方法(iPad自体の言語・地域設定)
2. YouTube Kidsで見せたいコンテンツが優先表示されるようにする方法(チャンネルのシェア)
これらで、子どもが自分の意思で英語のコンテンツを選びやすくなる。結果として「自分が欲しい情報は英語にある」という感覚が育ち、おうち英語の土台づくりに大いに役立つはずだ。
参考・出典
W3Techs, Twinword, English Club Japan, Interbooks
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